【映画・音楽】映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』にひそむ音楽ネタ
こんにちは。
先日、金曜ロードショーで
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が放送されて
話題になりましたね。
もちろんただ見るだけでも面白いんですが、
この作品は各所にさまざまな小ネタが仕込まれています。
中でも、
音楽をやっている身からすると
思わずニヤリとしてしまう音楽ネタが
いくつもあります!
そこで、今回は
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の小ネタの中でも
僕が個人的に好きな音楽ネタにフォーカスして
行きたいと思います!
ヴァン・ヘイレンとBTTF
まずは、
こちらのシーン。
主人公マーティが、1955年の世界で
自分の父ジョージが
自分の母ロレインをパーティーに誘うよう仕向けるため、
宇宙人の格好をして
ロック音楽を聴かせて脅迫するシーンです。
ここでマーティがジョージに聴かせたのは、
「ヴァン・ヘイレン」の
「Out the Window」という曲です。
このシーンで
カセットをよく見ると
「EDWARD VAN HALEN」と書いてあります。
「エドワード」と書いてあるのは、
バンド名を出す許可が下りなかったものの
ヴァン・ヘイレンのギタリストである
エドワード・ヴァン・ヘイレン個人の許可は取れたためだそうです。
マーティの演奏シーン
お次はこちら。
僕が個人的に作中で一番好きなシーンです。
マーティが手をケガしたギタリストのかわりに
演奏するシーンですね。
この動画のシーンの直前で演奏していたのは
「アース・エンジェル」という曲で、
アメリカのコーラスグループである「ザ・ペンギンズ」が
1954年に発売した曲です。
で、この動画で演奏されているのは
ロックンロールの元祖ともいえるミュージシャン
チャック・ベリーが1958年に発売した
「ジョニー・B.グッド」という曲です。
このシーン、
結構細かくネタが散りばめられています。
曲の途中で、
手をケガしているマービンが
「いとこのチャック」に電話して
「これを聴いてみろ!」という場面があります。
ここに出てくるバンドの役名は
「MARVIN BERRY AND THE STARLIGHTERS」
つまりマービンの電話の相手は
「ジョニー・B.グッド」を作曲した
チャック・ベリーその人である、というわけです。
つまり、マーティが演奏する「ジョニー・B.グッド」に感銘を受けて
「いとこのチャック」、つまりチャック・ベリーが
ロックのビートを耳にして
後に「ジョニー・B.グッド」をヒットさせる、
という展開が示唆される
タイムパラドックスネタとなっています。
本作における過去パートは1955年ですから、
このシーンの三年後にあたるわけですね。
過去パートに入ってから、
ゆったりとしたポップスが街中で流れているシーンも確認できますし、
ロックのビートはこの時代において
まったく新しい音楽だったことがわかりますね。
また、演奏の後半で、
テンションが上がったマーティは
派手なパフォーマンスで演奏し
バンドメンバーと聴衆を引かせてしまっていますw
実は、このシーンでは
様々な有名ギタリストへのオマージュが
なされています。
チャック・ベリーのダックウォーク、
ベンチャーズのテケテケ奏法、
腕を大きく回すのはピート・タウンゼントのウインドミル奏法。
ジミ・ヘンドリックスの背面弾き、
エドワード・ヴァン・ヘイレンのライトハンド(タッピング)奏法、
AC/DCのステージに寝転がるパフォーマンス、
ザ・フーのアンプを蹴り倒すパフォーマンスなど、
過去パートの舞台である1955年より後に流行する
ロックのスタイルばかりです。
マーティも、演奏した後に
「君らの子どもは気に入るだろうね」
と言っています。
マーティが楽しそうに弾いているので
このシーンは大好きですw
ちなみに、
このシーンでマーティが弾いているギターは
ギブソンのES-345というモデルですが、
これは1959年に発売開始されたもので
1955年当時はまだ発売されていなかったモデルです。
このように、
音楽一つとってみても
なかなか細かい小ネタが
たくさん仕込まれています。
まだ2と3を見ていないので、
今度見てみようかな・・・
今回は以上です。
ありがとうございました~