【感想】映画『1917 命をかけた伝令』 圧倒的臨場感と迫力で描く第一次世界大戦、映像技術にも注目
こんにちは。
久々の更新になってしまいました・・・
今回は先日観た映画の感想を書いていこうかと思います!
今回の作品は、
『1917 命をかけた伝令』
です。
※なお、ネタバレ(特に、物語の核心に関わる重大なもの)は控えるようにしますが、軽度のネタバレと捉えられるようなものはあるかもしれません。気になる方はご注意ください)
目次
・あらすじ
”1917年4月6日、ヨーロッパは第一次世界大戦の真っ只中にあった。その頃、西部戦線にいたドイツ軍は後退していた。しかし、その後退はアルベリッヒ作戦に基づく戦略的なものであり、連合国をヒンデンブルク線にまで誘引しようとしたのであった。イギリス軍はその事実を航空偵察によって把握した。エリンモア将軍は2人の若い兵士(トムとウィル)を呼び出し、「このままでは進撃中のデヴォンシャー連隊が壊滅的な被害を受ける。しかし、彼らに情報を伝えるための電話線は切れてしまった。そこで、君たち2人は現地へ行って連隊に情報を伝えろ」と命じた。デヴォンシャー連隊には1,600名もの将兵が所属しており、その中にはトムの兄・ジョセフもいた。
トムとウィルは前線に居る多数の味方を救うため、決死の覚悟で障害だらけの無人地帯を乗り越えて行く。その過酷な旅路をカメラが常時捉え続ける。”
という感じです(Wikipediaより引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/1917_%E5%91%BD%E3%82%92%E3%81%8B%E3%81%91%E3%81%9F%E4%BC%9D%E4%BB%A4)。
要は、「トムとウィルという2人のイギリス兵が、敵軍の後退が罠であることを味方に伝えるため、障害だらけの無人地帯を決死の覚悟で進んでいく」というものですね。
・感想、見どころなど
まず、鑑賞後、作品全体に対して抱いたのは「2時間の中に色々なものを高密度でしっかり詰め込んでいたな」という印象でした。
結構情報量が多く感じたのですが、良い意味で圧倒されたと感じました。
ストーリーの大筋自体は「前線にいる味方のもとを目指す」というシンプルなものですが、さまざまな出来事が次々に起こり、細部の作りこみもかなりしっかりしていましたので、そういった意味で多くの情報が入ってきたと感じました。
個人的注目ポイント
・セットの作りこみ
戦争映画ならではの人間ドラマも展開されましたが、それ以上にセットの作りこみが非常に興味深く感じました。(これは僕がミリタリーや歴史にも興味があるというのが大きいと思います)
例えば、塹壕(ざんごう)の作りこみです。
塹壕とは、敵の銃砲撃から身を守るために陣地の周りに掘る穴または溝のことです。
様々な塹壕の姿が描かれているところが本作の見どころの一つかと思います。
ドイツ軍の塹壕はきれいに土のうや木の板が敷かれ、ハイクオリティで技術力の高さを感じさせる一方、イギリス軍の塹壕はちょっと雑なつくりに見えます。
また前線の浅く掘った塹壕や掘りかけの塹壕など、多様な塹壕が描かれています。
・「全編ワンカット」
また、本作は「全編ワンカット」という宣伝文句で注目を集めていました。
これは本当にワンカットで撮っているのではなく、「全編ワンカットに見えるように撮っている」わけですが、この「場面がほぼ途切れることなく続く」演出によって、かなりの臨場感と没入感を楽しむことができました。
ですので、ぜひとも映画館で見るべき映画かなと思います。
(公開から結構経ってる時期に言うことでもないですが)
今作のように「戦争の姿をありのまま描くドキュメンタリー的性質」のある映画つながりでいうと、昨年『アンノウン・ソルジャー』という第二次世界大戦におけるフィンランドとソ連の戦争を描いた映画も観に行ったのですが、あちらもかなり臨場感のある仕上がりでした。本作が気に入った方はあちらも気に入るかもしれません。(ただ、時代背景を知らないと人間ドラマ部分の理解がしづらいかも・・・)